子宮外妊娠
女性が妊娠すると、受精卵(卵)が子宮の内側に着床し成長します。場合によっては、受精卵は子宮の外に着床することがあり、ほとんどの場合卵管に着床します。これを子宮外妊娠と呼びます。卵管妊娠とも呼ばれています。受精卵はこれ以外の場所に着床することもあります。卵巣、子宮頸部、または腹(腹部)などです。これらの場所での子宮外妊娠は稀です。
妊娠中、受精卵は子宮で育ちます。子宮外妊娠の場合、胚が成長することで卵管が破裂する可能性が高まります。早期に発見して治療を施さないと、重度の出血を引き起こすおそれがあります。

子宮外妊娠の原因
多くの場合、卵が卵管を通過して子宮に入るのを阻止する何らかの問題が卵管にあることが原因です。感染や手術などによる卵管の損傷が原因である可能性があります。次のような場合に子宮外妊娠が起こる可能性が高まります。
よりリスクが高まる要因は次のとおりです。
子宮外妊娠の症状
子宮外妊娠の症状は、妊娠12週間(妊娠初期)の間に最も多く現われます。月経が止まるなどの妊娠初期のような症状が見られます。胸に触れると痛みがある場合もあります。頻尿になり、胃のむかつき(吐き気)がある場合もあります。場合によっては、まったく症状がないこともあります。
これらの症状がある場合、一般的に妊娠初期に膣から出血があります。骨盤または腰に痛みを感じる場合もあります。急に痛くなったり、徐々に痛くなったりします。痛みは軽度または重度の場合があります。鈍い痛み、または鋭い痛みである場合もあり、痛みが引いたり、または持続することもあります。
子宮外妊娠が進むと、これらの症状が悪化することがあります。卵管が破裂してしまった場合、次のようなことが起こります。
-
継続的な腹部または骨盤の突然の強い痛み
-
肩に伝わる痛み
-
脱力感および失神
子宮外妊娠で卵管が破裂すると、深刻な内出血を引き起こし、生命を脅かす可能性があります。即時治療が必要です。
子宮外妊娠の治療
子宮外妊娠には複数の治療方法があります。次のような治療方法があります。
-
治療薬受精卵の成長を止める薬を注射します。受精卵は身体に吸収されていきます。ホルモンのレベルを特定のタイミングで検査します。この検査では、ホルモンのレベルが正常に戻ったことを確かめます。
-
手術子宮外妊娠の発生した卵管部位または卵管全体を手術で摘出します。
-
経過観察この方法は、破裂の危険性が非常に低い少数の患者グループで採用されます。症状の観察、ホルモンレベルの検査、超音波検査が含まれます。
子宮外妊娠で卵管が破裂したり、徴候が見られる場合は、直ちに手術を受ける必要があります。
© 2000-2025 The StayWell Company, LLC. All rights reserved. This information is not intended as a substitute for professional medical care. Always follow your healthcare professional's instructions.