高コレステロール（高コレステロール血症）

スタチン系薬剤が必要な方

心臓発作や脳卒中のリスクが高い場合は、コレステロールを低下させるためにスタチン系薬剤が必要になることがあります。薬剤の使用は、健康的な食事と生活習慣に加えて行われます。スタチン系薬剤は心臓発作または脳卒中の予防に役立つ可能性があります。以下のいずれかに該当する場合は、担当の医療従事者にご相談ください。

• 心臓発作の既往のある方

• 脳卒中または一過性脳虚血発作（TIA）の既往のある方

• 安定狭心症または不安定狭心症のある方

• 動脈にプラークが蓄積するアテローム性動脈硬化症のある方

• 末梢血管疾患（PVD）のある方

• 詰まった動脈の血流を回復する処置を受けたことのある方

• 糖尿病があり、LDLコレステロール値が70 mg/dL以上の方

• 心疾患または脳卒中を発症するリスクが高く、LDLコレステロール値が70 mg/dL以上の方

• LDLコレステロール値が190 mg/dL以上の方

在宅ケア

自宅で自分の身の回りのことを行う際は、以下のガイドラインに従ってください。

• 低コレステロール食または減量プログラムの開始については、担当の医療従事者にご相談ください。

• 毎日の飽和脂肪およびコレステロールの摂取量を減らします。つまり、赤身肉や全脂肪乳製品の摂取量を減らすということです。 

• 不飽和脂肪の含まれる食物を摂取します。これには、植物油、ナッツ類、種子などがあります。果物、野菜および魚の摂取量を増やします。全粒穀物などの繊維質の多い食物を摂取します。

• あなたが食べている物が何かを知るために、食品表示ラベルを読めるようにしましょう。

• 管理栄養士に相談しましょう。食事の計画の立て方やあなたの食事内容を変える方法を教えてくれます。担当の医療従事者に紹介を依頼することができます。

• 中等度～強度の運動を毎週150分以上行うことを目指します。30分のセッションを週5日に分けて行うこともできます。おなたが楽しめる運動を選びましょう。減量したい場合、歩行は良い選択です。糖尿病、高血圧または心疾患がある場合、どのような運動が推奨されるかを担当の医療従事者にお尋ねください。

• 担当の医療従事者から薬剤を処方されている場合は、指示通りに服用してください。

• 喫煙している場合は、禁煙の計画を立ててください。担当の医療従事者にご相談ください。担当の医療従事者からサポートを受けられます。喫煙は善玉コレステロールの値を低下させます。喫煙は、悪玉コレステロールから受けたダメージを増大させる可能性があります。喫煙は心臓発作、脳卒中およびアテローム性動脈硬化症の主要なリスク因子です。

• 飲酒量を制限します。

• 糖尿病がある場合は、あなたが実行可能な他の食事や生活習慣の変更について、担当の医療従事者や栄養士にご相談ください。心臓病や脳卒中のリスクを低減するために、血糖値をコントロールする必要があります。

経過観察のケア

指示に従って、担当の医療従事者の経過観察を受けてください。食事や生活習慣の変更がコレステロールの血液検査結果に表れるまで、少なくとも3ヵ月を要します。血液検査を担当の医療従事者から指示された頻度で受けます。血液検査を受けるために準備することを尋ねます。検査前の食事を控える必要がある場合があります。

X線検査、心電図（ECG）検査などの検査を受けた場合は、専門家が評価します。結果に基づき治療が変更される場合、あなたにお知らせします。

あなたの病歴や心疾患または高コレステロールの家族歴について、担当の医療従事者にお伝えください。担当の医療従事者と治療の目標について話し合います。定期的な検査と経過観察のための来院の予定を立ててください。コレステロールの目標を達成するために、複数の薬が必要になる場合があります。スタチン系薬剤による副作用がある場合は、担当の医療従事者にお知らせください。

911への電話

以下のいずれかに該当する場合は、 911に電話してください。

• 胸、腕、肩、首または上背部の痛み

• 息切れ

• 腕、脚、または顔の片側の脱力またはしびれ感

• 発話困難または視覚障害

• 脱力、ふわふわしためまい、または失神