痛みを伴う腎臓結石

自宅でのケア

以下は自宅でケアをする際のガイドラインです：

• 水分をしっかり摂ります。一日に少なくとも 8 オンスカップで 12 杯の水分（主に水）を飲んでください。

• 排尿するたびに尿を広口瓶に貯めてください。尿を瓶からストレーナーを通してトイレに流します。痛みが止まった後 24 時間はこれを続けます。それまでに腎臓結石ができていても膀胱から通過するはずです。一部の結石は砂のような粒子に溶解しストレーナーを通過します。その場合、結石は目には見えません。

• ストレーナーで見つけた結石を保管し精密検査のために医療機関に持って行ってください。特定の種類の結石は形成を止めることができることがあります。このため、結石の種類を知ることが重要です。

• できるだけ体を動かしてください。結石が通過しやすくなります。痛みで起き上がれない場合を除いて、ベッドから出てください。尿の色が赤、ピンク、または茶色になっていることがあります。結石が通過している間はそれが普通です。

• 痛みが生じた場合は、別の薬が処方されている場合を除いて、痛止め薬のイブプロフェンまたはナプロキセンを服用してもかまいません。肝臓や腎臓の慢性疾患がある場合は、これらの薬を使用する前に医師に相談してください。また、胃潰瘍や消化管出血がある場合も医師に相談してください。

腎臓結石の予防

今後 5 〜 7 年間は毎年新しい結石が形成されるリスクがあります。その確率は 50% です。腎臓結石の家族歴がある場合、または高血圧、肥満、糖尿病などの特定の慢性疾患がある場合はリスクが高くなります。生活習慣と食事を改善すれば結石の再発リスクを抑えることができます。

ほとんどの腎臓結石はカルシウムでできています。以下はカルシウム結石の再発を防ぐためのアドバイスです。ご自分の結石の種類が分からない場合は、判明するまでこのアドバイスに従ってください。

役立つアドバイス：

• 最も重要なことは毎日たくさんの水分を飲むことです。上記の自宅ケアのアドバイスを参照してください。 

• フィチン酸を含む食品を食べましょう。小麦、米、ライ麦、大麦、豆などです。フィチン酸はあらゆる種類の結石形成リスクを抑えられる可能性のある物質です。

• 果物と野菜をたくさん食べます。カリウムが多いものを選択してください。

• 果物などの天然クエン酸を多く含む食品や、レモン果汁などの低糖果汁を食べます。クエン酸は結晶が結石に変わるのを防ぐため腎臓結石を予防できます

• 食事に含まれるカルシウムが少なすぎると、カルシウム結石のリスクが高まる恐れがあります。Eカルシウムサプリメントを服用している場合は食事で必要量のカルシウムを摂取するようにし、医師に相談してください。カルシウム摂取量を減らすとリスクが高まる恐れがあります。新しい研究によると、カルシウムが豊富な食品とシュウ酸が豊富な食品を一緒に食べると腎臓に到達する前に胃や腸のミネラルが結合するため、結石のリスクが低下します。  

• 塩分摂取量を一日あたり 2 グラム（小さじ 1 杯）に制限します。食事から摂取する塩分が多いと尿に送られるカルシウムの量が増えます。その結果また結石が形成される可能性が高まります。調理するときは塩の量を少なくし、食事中に塩を加えたりしないでください。加工食品や缶詰食品は通常塩分が多く含まれています。 

• ほうれん草、ルバーブ、ピーナッツ、カシュー、アーモンド、グレープフルーツ、グレープフルーツジュースはすべてシュウ酸が多く含まれる食品です。これらの食品を食べる量を制限するかカリウムの多い食品と一緒に食べるようにしてください。乳製品、濃い葉物野菜、大豆製品、そしてカルシウムが豊富な食品です。

• 食事に含まれる動物の肉、甲殻類、高タンパク食品の量を減らすと、尿酸結石のリスクが低下する可能性があります。これらの食品には、プリンと呼ばれる天然の化合物が大量に含まれています。プリンと一緒にたくさん食べると体がより多くの尿酸を生成する可能性があります。尿酸の生成を減らすためにアルコールを制限することもお勧めします。

• 食事に含まれる果糖を含む砂糖（ショ糖）と清涼飲料の量を制限します。 

• ビタミン C をサプリメントとして摂取する場合は、一日 1,000 mg を超えて摂取しないでください。

• 腎臓結石の予防に役立つ食事内容の変更については栄養士または医師から情報を教えてもらうことができます。

フォローアップ

痛みが 48 時間以上続くようならフォローアップの予約を入れるか、または医師の指示に従ってください。結石の原因を突き止めるための尿検査と血液検査について医師と話し合ってください。X 線撮影、CT スキャン、その他の診断検査を受けていれば、治療に影響する可能性のある新しい発見があれば教えてもらえます。

911に通報

次の症状がある場合は、 911 に通報します：

• 脱力感、めまい、または失神

医療機関に連絡するタイミング

次の症状がある場合は、直ちに医療機関に連絡してください：

• 与えられた薬で痛みをコントロールできない

• 嘔吐を繰り返す、または体液の排出を抑えられない

• 100.4ºF（38ºC）以上の発熱、または医師の指示による発熱基準の発熱がある

• 赤色一色または茶色一色の尿（濁っている）または血の塊の多い尿

• 悪臭のする尿または混濁尿

• 8 時間に渡って排尿できず、膀胱内圧が上昇している