心不全とうつ病
心不全は、継続的な(慢性的な)健康問題です。心不全とは、心臓が停止することを意味するものではありません。心臓のポンプ機能が正常に稼働していないことを意味します。これにより身体のさまざま部位で問題が発生します。一度に複数の健康問題を抱えている人もいます。心不全と診断された場合、併せてうつ病を発症している場合もあります。
1日のうち多くの時間、気分が落ち込む、食欲または睡眠で問題があるようなら、うつ病を発症しているかもしれません。うつ病は、心不全と同様に現実的かつ深刻な疾患です。悲しくなったり、無力に感じることがあります。あなたの生活や周囲の人たちの生活にも影響をおよぼします。考えて行動する能力が妨げられてしまいます。治療によりこれらの症状を改善することができます。うつ病を治療していくことで、全体的な健康も改善するかもしれません。

心不全はどのようにうつ病のリスクを高めるか?
心不全を患っている人は、うつ病の発症リスクが高くなります。また逆に、うつ病を患っている人では、心不全の発症リスクが高まります。それぞれの疾患がお互いの発症リスクを高め合ってしまいます。2つの疾患の関係性は完全には理解されていません。心不全の治療と管理には多大な労力を要します。これがあなたの気持ちに影響を与える可能性があります。薬によって気分が変わることもあり得ます。喫煙やアルコールの乱用など、うつ病で見られる行動の多くは心疾患の危険因子でもあります。心不全を患っている人では、うつ病によって心臓発作または血栓の危険が高まります。
症状
心不全の症状の多数は、うつ病の症状のように見える場合があります。どちらの疾患が原因で症状が現われているのか判断が難しくなります。心不全と診断された後で、悲しい気持ちになる、またはイライラしてしまうことはよくあることですが、これらの感覚が2週以上継続する場合、うつ病が原因かもしれません。うつ病の徴候には次のようなことが含まれます。
-
活動することに関心がない
-
気分が落ち込む、イライラする
-
睡眠パターンの変化
-
食欲の変化
-
罪悪感または絶望感がある
-
エネルギー不足
-
集中できない
-
自殺念慮
911に通報
次の症状のいずれかが悪化した場合は、直ちに医師または 911に通報してください。これらは心不全の徴候であるかもしれません。
-
息切れが酷くなった
-
突然の体重増加
-
咳の増加、喘鳴、またはその両方
-
胸痛、めまい、または混乱
-
急速または不規則な心拍
-
疲労感と脱力感の悪化
-
脚、足首、足の浮腫み(浮腫)の悪化
うつ病の診断
うつ病を診断するための身体的検査はありません。ですが、うつ病の症状が1日中、毎日、2週間以上続く場合は、医師に連絡してください。これは、次の場合に特に重要です。
心不全およびうつ病の治療
うつ病は、継続的な(慢性的な)健康問題です。うつ病は治療することで、気持ちが楽になり、生活の質を向上させることができます。症状を緩和させ、心臓の健康を向上しようと気持ちを前向きにする治療の選択肢はたくさんあります。心不全を管理できるようになると、うつ病の症状が消えることがあります。医師が作成する治療計画には次のようなものがあります。
© 2000-2025 The StayWell Company, LLC. All rights reserved. This information is not intended as a substitute for professional medical care. Always follow your healthcare professional's instructions.