退院に関する案内:中心ラインのケア
あなたは中心ライン(中心静脈アクセス装置、または中心静脈カテーテル)を留置した状態で退院します。 この処置では、カテーテルと呼ばれる細くて柔らかいチューブを、心臓につながる太い静脈に挿入しています。治療の間、このラインにより、薬液、輸液、または栄養をそれぞれ、もしくは組み合わせて必要に応じて送り込むことができます。 中心ラインが不要になった時点でラインを取り除きます。 中心ラインを機能させるために、自宅での管理が必要となります。 中心ラインには高い感染リスクがあります。 そのため、手洗いを徹底し、細菌の蔓延を防ぐように特に注意しなければなりません。 以下の情報は、自宅で何をすべきかを忘れないようにするためのものです。

自分がすべきことを理解する
看護師、またはその他の医療従事者が、あなたと介護者に中心ラインのケア方法をお伝えします。 退院する前に、自宅で何をすべきか、中心ラインをどのくらいの期間必要とするか、いつ経過観察の診察を受けるべきかについてよく理解しましょう。
以下に、中心ラインのケアに関する重要な内容を書き留めてください。
経過観察来院の予定:
中心ラインのドレッシング交換日:
中心ラインのケアを担当する医療従事者名と連絡先電話番号:
中心ラインに関する懸念事項がある場合に問い合わせる担当者名と連絡先電話番号:
その他の重要な情報:
中心ラインの保護
中心ラインが損傷すると、正しく機能しなくなり、感染のリスクが高まる可能性があります。何らかの損傷が生じた場合、直ちに医療チームに連絡してください。自宅で中心ラインを保護するために以下の点に留意してください。
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感染を予防する。このシートのガイドラインに従って、手指を清潔にしてください。必要な時以外は、カテーテルやドレッシング材に触れないでください。中心ラインに触れる前後には、必ず手を洗ってください。介護者、家族、面会者にも同様に、手洗いを徹底してもらいましょう。
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中心ラインは乾燥した状態に保ってください。 カテーテルとドレッシング材は乾燥した状態を保つ必要があります。 入浴、水泳、ホットタブの利用、または中心ラインが濡れる可能性のある活動は避けてください。 医療従事者から別の指示がない限り、中心ラインが濡れないよう、濡らして絞ったスポンジや手ぬぐいで身体を拭いてください。入浴やシャワーの際に中心ラインを濡らさないようにする方法については、医療従事者に相談してください。 ドレッシング材が濡れてしまった場合、交換方法を教わっている場合にのみ交換してください。 そうでない場合、すぐに医療チームに連絡してください。カテーテル上のドレッシング材を交換する際は、清潔な手袋、または滅菌手袋を用意してください。
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カテーテルを傷つけないよう気をつけてください。 カテーテル周囲を扱う時には、鋭利な物や先の尖った物[ハサミ、ピン、ナイフ、剃刀、その他、カテーテルが切れたり穴が開いたり(突き刺したり)する可能性のある物]は使わないでください。 また、カテーテルに衣類などが触れたり擦れたりしないようにしてください。
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問題の兆候を見逃さないようにしてください。 カテーテルが皮膚からどの程度出ているかに注意を払う必要があります。 もし何か変化があった場合、担当の医療従事者に知らせてください。 また、亀裂、漏れ、その他の損傷がないか確認してください。 ドレッシング材が汚れたり、緩んだり、濡れたりした場合、交換するか(やり方を教わっている場合に限ります)、 直ちに医療チームに連絡してください。また、カテーテル周辺に痛み、腫れ、赤み、出血が増した場合、直ちに連絡してください。
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中心ラインを留置している間、避けるべき動作や活動があるかどうかを担当の医療従事者に確認しましょう。 . D
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嘔吐や激しい咳などの症状がある場合、医療チームに連絡してください。 このような症状により、カテーテルが正しい位置からずれることがあります。
血栓のリスク
血栓が形成されると、カテーテルが挿入されている静脈の血流が遮断される可能性があります。 , 血栓の徴候には、首、顔、胸、腕の痛みや腫れなどがあります。 これらの症状のいずれかが生じた場合、直ちに担当の医療従事者に連絡してください。 血栓を調べるために超音波検査が必要になる場合があります。 また、抗凝血薬が処方されることもあります。
手洗いをしっかり行い、感染を予防する
中心ラインにより、細菌が体内に侵入する可能性があります。これは深刻な感染症を引き起こし、時には死に至ることもあります。感染を予防するためには、あなた、介護者、周りの人々が正しい方法で手を清潔にすることが非常に重要です。石鹸と水で手をよく洗い、指示通りにアルコールベースのハンドジェルで手を清潔にしましょう。これらの方法で手を清潔にする前に、中心ラインやドレッシング材に触らないでください。
石鹸と水で手を洗うには:
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清潔な水で手を濡らします (熱いお湯は使用しないでください。頻繁に手を洗うと肌荒れの原因になることがあります)。
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指を含め、手の表面全体を覆うように十分に石鹸をつけます。
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両手を20秒間以上こすり合わせよく泡立てましょう。 手の甲と手のひら(手首まで)、指、爪、指の間、親指をしっかりとこすり合わせてください。
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清潔な水で手を洗い流します。
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新しい未使用のペーパータオルで手を完全に乾かします。細菌の温床となる可能性があるため、布タオルなどの再使用可能なタオルは使用しないでください。
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ペーパータオルで蛇口を閉め、その後捨てます。浴室などの個室の場合、ドアを開ける際にもペーパータオルを使い、ドアノブに触れないようにしてください。
石鹸と水が利用できない場合: アルコールベースのハンドジェルで手を清潔にしてください。少なくとも60%以上のアルコールが含まれているジェルを使用してください。 アルコールジェルを完全に乾燥させます。 パッケージに記載されている指示に従ってください。 医療チームは、ハンドジェルを使用すべきタイミングや石鹸と水で洗った方が良いタイミングなど、あらゆる質問にお答えします。
医療従事者に連絡するタイミング
以下の症状のいずれかが生じた場合、直ちに担当の医療従事者に連絡するか医療機関を受診してください。
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